「スピードが速くてついていけない。」
「知らない単語が多くて内容が理解できない。」
「スラングや慣用句が多くてわからない。」
何種類もある音声変化ですが、
代表的なものは
リンキング、リダクション、フラッピング
の3つです。
今回はその中のリダクションについてお話しします。
リンキング、フラッピングについての記事はこちらになります。
併せてお読みください。
さて、音の「脱落」とも呼ばれるリダクションとは、
消滅したわけではないのに
他の音に比べてとても弱く発音されるため、
聞こえない音のことです。
リダクションの起こる理由は、
発音しない方が楽だからです。
全て音をはっきり発音していたら
速く話せないし
文章にリズムが生じないからです。
リダクションには様々なケースがありますが、
ここでは最も頻繁に起こるリダクションを
3つのグループに分けてご説明します。
目次
破裂音 + 破裂音でリダクションが起こる場合
英語の破裂音とは
P、T、B、D、K、G
となります。
口の中で空気を溜めて
それを破裂させて出す音です。
この破裂音が、単語の最後にあるとき
リダクションが起きやすくなります。
たとえば
Stopという単語です。
単語単体で発音されると
最後のPが軽く聞こえます.
でも後に単語が続くとリダクションが起きる
ことが頻繁にあります。
たとえば
Stop talking.
話すのをやめて。
のようになり P がほとんど聞こえません。
このパターンのリダクションを
いくつか見てみましょう。
音声は、最初はリダクション無し、そしてリダクション有り
を2回繰り返します。
Good-bye
さようなら
Goodの d がほとんど聞こえません。
Wet pajama
濡れたパジャマ
Wet の t ががほとんど聞こえません。
Take care.
気を付けてね。
Take の k ががほとんど聞こえません。
(Take の e はもともとサイレントで発音されません。)
Big boy
大きな男の子
Big の g ががほとんど聞こえません。
機能語においてリダクションが起こる場合
次は機能語が弱く軽く短く発音され
リダクションが起こるパターンをご紹介します。
まずは内容語と機能語のご説明から。
英単語の全ては、内容語か機能語のどちらかに分類されます。
内容語
- それだけで意味のある言葉(文章の中で大事な言葉)
- I、Pen、Waterなどの代名詞・名詞、Play、Eatなどの動詞、Pretty、Busyなどの形容詞、Very、Almostなどの副詞
- ストレスが置かれる
- 強く、高く、長く発音される
機能語
- サポート役で、それだけでは意味がない言葉 (内容語ほど大事でない言葉)
- At、On、Withなどの前置詞、そしてThe、Aなどの冠詞
- ストレスが置かれない
- 軽く、素早く発音される
内容語に比べてあまり大事ではない機能語は、
あまりエネルギーを使わずに
弱く軽く短く発音されます。
音声を聞いてみましょう。
緑の文字が機能語でリダクションが起きます。
最初はリダクション無し、そしてリダクション有り
を2回繰り返します。
Boys and girls
男の子達を女の子達
And の d ががほとんど聞こえず、エンのように聞こえます。
The concert starts at 7.
コンサートは7時に始まります。
The が弱く軽く短く発音されます。
At の t ががほとんど聞こえず、アッのように聞こえます。
I like him but I don’t like his friends.
彼は好きだけど、彼の友達は好きじゃないわ。
Butの t ががほとんど聞こえずバッと聞こえ、すぐ次の I に続きバッライのように聞こえます。
(But I が、バッタイではなくバッライに聞こえる理由は
次回の ”音声変化3 – フラッピング” にてご説明します。)
このように機能語でリダクションが起こると、
速く話せるだけでなく、
文章にリズムが生じます。
英語を英語らしく話すには
このリズムがとても大事です。
英語のリズムに関してはこちらを参考にしてください。
nの後ろのtが落ちリダクションが起きる場合(アメリカ英語)
さてリダクションの最後のグループは
n の後ろに来る t が消えるというものです。
これは主にアメリカ英語によって起こります。
そして人によってリダクションの程度が違ったり、
同じ人でも時と場合により変わったりしますが、
とてもよく耳にしますので
このパターンもいくつか見てみましょう。
音声を聞いてみましょう。
最初はリダクション無し、そしてリダクション有り
を2回繰り返します。
Twenty
20
t が消えて、トゥウェニーのように聞こえます。
Internet
t が消えて、イナーネッのように聞こえます。
Center
中心
t が消えて、セナーのように聞こえます。
Winter
冬
t が消えて、ウィナーのように聞こえます。
いかがでしたでしょうか?
このように音声変化のルールを
ある程度頭に入れてから
それを意識してリスニングをすると
ずっと聞き取りやすくなります。
またこれらのルールをスピーキングに使ってみると
あなたの英語がずっとネイティブっぽくなります。
ぜひお試しくださいね!
動画はコチラから。
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